第3回わらび市民映画まつり
文化庁支援事業 平成23年度優秀映画鑑賞推進事業
上映作品
「浪華悲歌」・「稲妻」・「華岡青洲の妻」・「晩春」
お待たせしました!!今回も豪華クラシック4作品を上映いたします。
詳細
開催日時
平成24年2月26日(日)
入場券
前売り券 | 500円 ※4作品鑑賞できます |
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当日券 | 1作品ごと500円 |
お得な前売り券をお早めにお買い求めください
前売り券取扱所
蕨市民会館 | 048-445-7660 |
蕨市立文化ホールくるる | 048-446-8311 |
志誠堂(中央) | 048-441-1515 |
関口商店(塚越) | 048-442-0867 |
下田屋(北町) | 048-443-3737 |
魚亀(錦町) | 048-443-6830 |
根岸クリーニング(南町) | 048-442-4910 |
石川 | 048-441-5496 |
仲内 | 048-444-3176 |
主催
蕨市民会館・カルチャーショックわらび・文化庁・東京国立近代美術館フィルムセンター
共催
蕨市
協力
株式会社オーエムシー
関連ファイル
作品紹介
浪華悲歌 10:30~11:50 (1936年 第一映画)
出演:山田五十鈴、梅村容子、進藤英太郎、原 健作、志村 喬、大久保清子
監督:溝口健二、脚本:依田義賢、撮影:三木稔
大阪の製薬会社で電話交換手として働くモダンガールのアヤ子(山田五十鈴)が、家族の経済的苦境を救うため、恋人がいるにもかかわらず、社長の囲われ者となるが・・・。
家族や恋人のための自己犠牲が報われず、男たちの欲望と卑劣さと弱さの餌食になって転落していく女性を、溝口監督は感傷に溺れず社会的な視線で捉えた。女性を描いて当代一流といわれた溝口の演出の冴え。見事に応えた天才・山田五十鈴(19才)は、この作品で大女優への飛躍を果たした。日本映画名作中の名作。「祇園の姉妹」と並ぶ溝口・山田コンビの代表作でもある。キネマ旬報ベストテン第3位。
稲妻 13:00~14:30 (1952年 大映)
出演:高峰秀子、三浦光子、香川京子、村田知英子、根上淳、小沢栄太郎、浦辺粂子、中北千枝子、滝花久子、植村謙二郎、丸山修
原作:林芙美子、監督:成瀬巳喜男、脚本:田中澄江、撮影:峰重義、 音楽:斎藤一郎
それぞれ父が違う4人兄妹。末娘・清子(高峰秀子)は姉や兄たちの身勝手で無気力な生き方に嫌悪感を抱き、山の手の世田谷でひとり暮らしを始める。次女の光子(三浦光子)が飼っている子猫のように弱々しい生きものとして周りの世話になりたくないのだ。
成瀬巳喜男は戦前から林芙美子の小説の映画化に意欲をもっていた。この作品は「めし」(1951年)に続く林文学の映画化。下町の庶民の姿を静かにみつめている。世田谷辺りの風物も懐かしい。名優たちの個性が光る熱演も見事である。キネマ旬報ベストテン第2位。
華岡青洲の妻 15:00~16:40 (1967年 大映)
出演:市川雷蔵、若尾文子、高峰秀子、伊藤雄之助、渡辺美佐子、浪花千栄子、原知佐子、伊達三郎
原作:有吉佐和子、脚本:新藤兼人、監督:増村保造、音楽:林光
加恵(若尾文子)は医師・青洲の母お継(高峰秀子)に憧れて21才で青州(市川雷蔵)の妻となった。京都で修行を積み帰国した青洲になにくれとなく世話をやく母・お継。青洲をめぐって二人はライバルとなっていく。
嫁姑のひそかな対立をよそに、青洲はひたすら研究に打ち込み、ついに麻酔薬は人体実験が必要な段階となる。実験台になることを申し出たお継と加恵は互いに譲らず、青洲はふたりに同じように薬を与えるのだったが・・・。
増村保造は熱心にこの企画を永田雅一社長に持ち込んだという。女ふたりを利用して日本初の麻酔薬を完成させた青洲に魅力を感じていたらしい。名優三人の演技の火花!キネマ旬報ベストテン第5位。
晩春 17:00~18:48 (1949年 松竹)
出演:原 節子、笠 智衆、月丘夢路、杉村春子、宇佐美淳、三宅邦子、三島雅夫、坪内美子、桂木洋子、高橋豊子
原作:広津和郎、脚本:野田高梧、監督脚本:小津安二郎
この作品の成功から以後小津安二郎監督は、脚本は野田高梧と組み、ヒロインには原節子を起用するようになる。小津監督、戦後の転機となった名作。
鎌倉に住む学者・曽宮(笠智衆)と娘・紀子。平穏な二人暮らしの中で、結婚に消極的な娘に、父は自分の「再婚」をほのめかし、娘が結婚にふみだせるように計らう。父を気遣っている紀子を思ってのことだった。
戦後の混乱した世相には目もくれず、家族愛を描いた小津監督は「豆腐屋は豆腐しかつくれない」の名言を残し独自のスタイルを貫いた。気のいい叔母役杉村春子の演技も見逃せない。キネマ旬報ベストテン第1位。